続・蜂の子の元気の素!必須アミノ酸

栄養豊富な健康食としてだけではなく、意外な美味しさが人気の蜂の子。
特に、オオスズメバチの蜂の子は、ミルキーで香りがよく、蛹が特に美味しいと評判です。
郷土料理として、蜂の子の料理レシピも多数伝承されており、昔から珍重されてきた歴史を持っています。

そんな蜂の子ですが、ただ美味しいからといって広まったわけではありません。
蜂の子は、非常に栄養価が高く、昔から滋養強壮や肉体疲労回復の効果があるとして知られています。
一部では、漢方薬として蜂の子を利用する地域もあるほどです。

美味しくて栄養価の高い蜂の子には、様々な栄養素が含まれています。
今回、皆さんにご紹介させていただくのは、「必須アミノ酸」です。
必須アミノ酸は、人間の体を健康的に維持するために必要不可欠な栄養素として知られています。
蜂の子には、その必須アミノ酸が豊富に含まれており、滋養強壮や肉体疲労回復の効果を生み出す根拠と考えられています。

数ある必須アミノ酸の中から、いくつかピックアップしてご紹介させて頂きます。

タンパク質の合成に必須!(リジン)

アミノ酸は、人間の内蔵や筋肉など、身体のありとあらゆる部位の材料です。
具体的には、アミノ酸の組み合わせによって「タンパク質」が合成され、そのタンパク質を組み合わせて、筋肉や内臓、骨や肌などが作り出されます。

その時、タンパク質の合成を促進させてくれるのが「リジン」です。
リジンは、タンパク質とタンパク質を繋ぐ架け橋の役目を果たします。
リジンの働きにより、筋肉繊維はより太くなり、血管はより健康的になり、肌細胞の交換も促されます。

具体的には、身体の組織を修復する働きに関与し、身体の成長にも深く関わるほど、タンパク質の合成量を増加させてくれます。
また、他にも細菌やウィルスに対する抗体となって働く特徴も持っています。

さらに、最近の研究では、ホルモンや酵素を作り出す可能性が見つかっており、ブドウ糖の代謝を促し、カルシウムの吸収をも促進してくれます。
それらは、主に肝臓の機能に良い影響を与えると考えられているのです。

優れた成長因子!(スレオニン)

スレオニンは、トレオニンとも呼ばれる必須アミノ酸です。
スレオニンの特徴は、なんと言っても成長因子としての働きでしょう。
動物の成長を司る「成長因子」として、近年特に注目を集めています。

スレオニンは、人間のみならず、広く「動物」の身体の成長を促してくれるアミノ酸と考えられています。
その理由は、肝臓の働きを補助することによる相乗効果が認められているからです。
スレオニンの成長因子は、肝細胞の活性化に関与しており、脂肪分の多い食事や、アルコールの多い食事による肝臓への負担を軽減してくれます。
肝臓への脂肪蓄積を阻止する働きも持っており、脂肪肝になる確率を下げる効果が認められています。

体内のスレオニンが不足すると、成長阻害や食欲不振、体重の減少や貧血の症状が現れます。
と言うことは、裏を返せば、スレオニンは身体の成長を促し、食欲を増加させ、体重の増加や貧血の防止に役立つと言えるのです。

健康は一日にしてならず!

一部では、漢方薬として利用される蜂の子ですが、蜂の子の本質は栄養豊富でバランスの良い健康食品です。
しかし、蜂の子を短期間食べたからと言って、身体の何かが変わるわけではありません。
もちろん、短期間でも、体の調子が悪い方向には向かわないでしょう。
しかし、健康な身体を維持するためと考えるならば、バランスよく豊富な栄養素を長期的に摂取するのが理想的です。

蜂の子を毎日食べるのは、現実的ではありませんが、サプリメントや粉末に加工されたものなら手軽に続けられます。
明日の自分は、今日の食事から出来ている。
毎日の蜂の子で、明日の元気を手に入れましょう。